こんにちは、不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

 

もうすぐ夏休みですが、親があることに気をつけることによって、夏休みが終わった時の子供の状態に大きな差が出ることをご存知でしょうか?

 

夏休み中の状態というのは、ほとんどのお子さんは、安定しやすくなります。

これはもちろん学校がないので、様々な負荷や責任から逃れられるからです。

 

夏休み中はある程度、まともな生活に戻るお子さんも多いので、それを見て、不登校の親御様は油断しがちです。

お子さんが元気になり、このまま良くなっていくのではないか?と思ってしまうのです。

しかし、ほとんどの場合、9月1日に期待は裏切られます・・・

 

なぜ、期待は裏切られる結果になるのか?

それは親御様が持つある原因が改善していないからなんです。

 

つまり、ある原因を夏休みの間に親御様自身が少しでも改善しておくことによって、休みが終わった後の子供の状態に大きな変化が出るのです。

 

その原因とは何か?

それは「怒りのスイッチ」です。

 

不登校のカウンセリングをしていると、お母さんたちは、よくこのように言います。

 

「子供の姿を見ていると、つい怒りのスイッチが入っちゃって・・・」

 

そして怒りのスイッチが入ると、お母さんはお子さんに攻撃を始めるのです。

これによって愛着関係は壊れ、ホンモノ共感も何もできなくなり、子供の状態は悪化していきます。

この怒りのスイッチを止めることは、不登校を改善していく上で、最重要の1つと言えます。

 

しかし、この怒りのスイッチを止める方法を聞いたことがない方が多いのではないでしょうか?

だから、みなさんに私から特別にお教えしたいと思います。

 

怒りのスイッチとは?

カンタンに分かりやすく言うならば、お母さんたちが持っている「当たり前」や「あるべき論」です。

例えば、こんなふうなものです。

 

「子供は朝起きて、学校へ行って、勉強して、普通の生活を送るのが当たり前である。」

「親は子供の将来のことを考えて、子供にそれを実行させたり、考えさせたりしなければならない。」

 

「〇〇が当たり前」、「〇〇をしなければならない」、「〇〇すべきである」

こういった考え方が不登校の改善を大きく阻むものなのです。

 

そして、こういった考え方は、子供が学校へ行かないことを目の当たりにする長期休みの期間が、改善に取り組むベストなタイミングなのです。

なぜならば、長期休み以外の期間は、「他の子はちゃんと行っているのに、我が子は行っていない」という現実を目の当たりにするので、目の前で起きていることにすべて心が奪われて、考えを深めることはほとんどの親御様にできないからです。

だから、こういった問題の改善に取り組みやすいのが、長期休みなのです。

 

夏休みの期間にどのくらい親御様自身が怒りのスイッチの改善に取り組んだのかによって、夏休み明けの改善に大きく影響を与えています。

 

親の考え方が、実は不登校の原因をつくっている。

親の考え方によって、ホンモノ共感ができなくなる。

 

この不登校の本当の原因をまず、みなさんは自覚してください。

 

不登校は子供の問題ではなく、親の頭の中で起きている・・・

この考え方の問題については、親自身がいったいどういう考え方を持っているのかを一つ一つ気づく必要があります。

これは私以外の人間が引き出すのはかなり困難です。

私も引き出すのに多少の時間がかかります。

 

ですので、私がこれまでカウンセリングで見つけてきた不登校の原因になる「当たり前」や「あるべき論」をこれから何回かに分けてご紹介していきたいと思います。

これについて思い当たることがあれば、なくすように常日頃から心がけてください。

 

今日はまず代表的なものの1つをご紹介したいと思います。

 

「強くあらねばならない」

 

親御様自身が生きてきた生育歴の中で、何かの事情で強さを身につけなければならなくなったというケースはとてもとても多く見られます。

 

強さとは腕力や筋力のことではありません。

様々な困難や問題を自力で克服する力のことです。

 

そのように説明すると、多くの人が「強さっていいことだよね、それの一体何がいけないの?」と考えるでしょう。

この強さに対して、疑問を持たないこと自体がおかしいと言えます。

 

なぜ、「強くあらねばならない」の考えが問題なのか?

理由は、強さを求めるということは、弱さを否定しているからです。

 

「弱くあってはいけない」

「弱さはダメなものである」

 

と考えているからです。

 

これは実は不登校の真の原因の最たるものです。

この「強さを求める=弱さを否定している」について、次回もお話ししたいと思います。

私のお話をしっかり聞いて、考え方を夏休みの間に変えてください。

 

お子さんはどんな悪夢を見ているのか?

前回、お子さんの悪夢について、お聞きしたところ、2人から回答をいただきました。

2人のお子さんともに、人が殺される夢でした。

 

前回お話ししたように、不登校のお子さんが見る悪夢には、人の死が多く含まれています。

これはもちろん解釈は難しいのですが、私なりに解釈すると次のような意味になります。

 

“自分もしくは他人が生きている価値がない。”

 

殺されるということは、他人にとって、自分が死んでもいい存在、生きている価値がないことを表しています。

つまり、他人にとって殺したくなるようなうっとおしい存在であることを意味しているんです。

このように私は解釈しています。

 

抽象的な意味になるので、これですべての問題を明らかにすることはもちろん難しいです。

しかし、不登校のカウンセリングしていく中で、お子さんの悪夢について聞いていくと、カウンセリングが進むたびに悪夢を見る頻度が減っていきます。

 

悪夢の内容が少しずつ改善されているなどによって、お子さんの総合的な改善具合を判断する指標ともなっています。

特に家庭状況が安定せず、愛着関係が壊れているお子さんは、かなり強い悪夢を見ていますので、悪夢の改善は家庭の愛着関係の改善をある程度表しているというふうに理解することもできます。

 

不登校のカウンセリングでお子さんの悪夢はどのように変わっていったのか?

実際に私が関わった事例では、昔、私がyoutube動画で公開していた高校生の女の子の例があります。

神社の白い狐に追いかけられ、逃げ回るという悪夢や、知らない土地で、周りの人が一人一人射撃されているという悪夢を見ていた女の子が改善され、見なくなりました。

 

別のケースでは、家族が乗った車が何者かに襲撃され、銃で家族が全員殺されるという悪夢や、夢の中で包丁を持った家族に襲われて殺されるという悪夢、全く見たこともないし、行ったこともないある山の中の旅館に女中として働かされている悪夢を見ていたことが改善されて、近く神社に白い犬に乗って連れて行かれ神秘的な体験をする良い夢に変わったというケースもありました。

 

それ以外にも、夜、チャッキー(アメリカのホラー映画の殺人人形)のようなものに寝ている間に襲われる悪夢、真っ黒いモヤモヤした物体に襲われる悪夢を見ていた子が見なくなったケースもありました。

 

家庭状況やその子の心理状況の改善に悪夢は連動していました。

悪夢の内容については、カウンセリングで話を伺っていると本当に驚くような内容を伺うこともあります。

もっと強烈や鮮明でここで話すことがあまりにも憚れるような悪夢を見ているお子さんもいました。

 

お子さんの悪夢から判断できる心理状況や不登校の改善状態

このため今回は、実際にブログにコメントいただいた悪夢から、私からお子さんの心理状況や不登校の改善状態を判断してお伝えします。

 

やーちゃんさんのお子さんは、やはり以前は殺される夢を見ていたようです。

その当時はご家庭か子供さんの心理状況が悪かったと思います。

上の子が夢を見ていない、それはなぜかというと眠れていないということで、悪

夢は見ていないかもしれませんが、いい状態とは言えません。

 

気がつくとため息ばかりついているというのは夢のことなのでしょうか?

 

おそらく夢とは関係ないと思いますが、夢を見ないほど眠りが浅く、起きているとため息ばかりとは内面で辛いものを抱えている。

これはつまり、自分を相当責めているなどの状態ではないかと思います。

 

これはまず、ため息をついてしまうお子さんの心理状況を親御様が聞いてあげる必要があります。

ため息をつくということは、精神的に疲れているとか、何もかも思い通りにいかないとか、もう嫌だなどの心理を表しています。

この部分をまず、よく理解してあげることが大事です。

 

次に麓千恵さんのお子さんです。

 

現状、悪夢を見なくなった、これがどういう状況なのかはあまり書いていませんが、以前、相手を殺す、殺されるという悪夢を両方とも見ていたので、相当の激烈なストレスを持っていたはずです。

 

それは全日制から通信制に変わることで、消えたとのことですので、全日制と通信制の違いに端を発するはずです。

 

これは全日制での授業や成績、出席日数、単位数に対して、お子さんはとても強いストレスがあったのでしょう。

なぜそういったことにストレスを感じていたのかを考えると理由がわかるはずです。

 

例えば、親御様が「そういったことをちゃんとこなして当たり前だ」と思っていたのであれば、そういうことも原因だと思います。

つまり、お子さんをそういったストレスがない環境においてあげることも大事ですし、親御様がお子さんが不安に考えてしまうことを取り除いていくことも大事です。

 

ホンモノ共感とプラス言葉のクイズ

今回は、またホンモノ共感とプラス言葉のクイズをお出しします。

 

ある小学校の不登校のお子さんが、学校へ行くべきだとわかっているけど行けないと悩んでいました。

そして不安や焦りがひどくなって、こんなことを言いました。

 

「時間がどんどん過ぎていく・・・」

 

これに対してあなたはどのようにホンモノ共感をしてあげますか?

このブログのコメント欄に、あなたの考えるホンモノ共感を書いてください。

 

大事なのは小手先のテクニックではなく、お子さんの心に寄り添ってあげる姿勢です。

ホンモノ共感とプラス言葉のクイズで、それを考え、身につけていってください。

 

次回7/18(水)にブログにコメントいただいたものに、私のホンモノ共感の考え方をお伝えします。ぜひこの機会を活用してください。