こんにちは、不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

 

「この子はこのままだとゲーム脳になってしまう・・・」

「このままネットの世界から出られずに、変な中毒になってしまう・・・」

「実社会の人間と関われなくなってしまう・・・」

 

お子さんがゲーム依存やネット依存だと多くの親御様がこのような強い不安を抱かれます。

強い不安に対して、一般的なカウンセリングでは、方法をどうするかを扱っていいます。

 

・どうやって制限するか?

・いかに時間を短くさせるか?

・いかに夜中の使用を禁じるか?

 

不安に対して、方法を扱ってしまっているのです。

 

ご相談を受けたある中学生の不登校の女の子

私がかつて、ご相談を受けたケースでは、こんなものがありました。

 

中学生の不登校の女の子でした。

ネット依存がひどく、夜中に女の子はずっとパソコンを見ていました。

お母さんがパソコンを取り上げると、その子はキレて、お母さんと妹が寝ている布団に水をぶっかけて眠れないようにしていました。

 

それでも懲りずに、お母さんがまた取り上げると、今度はその子はお母さんと妹が寝ている布団に醤油をぶっかけていきました。

水ならなんとかなりますが、醤油は乾いてもあまりの匂いに眠ることもできません。

そのためにお母さんと妹は、家で寝れなくなりました。

 

これを読んであなたは、どのようにお考えになりますか?

 

少々きついですが、私は全くバカバカしくて、不毛なことばっかりやっているように感じました。

こんなことを繰り返して、いったい誰が幸せになるのでしょうか?

やればやるほど、親子関係は悪化していきます。

 

そもそも、なぜネット依存になっていくのか?

その原因に、目を向けた方が100万倍、建設的で有益なはずです。

 

そもそも、なぜネット依存、ゲーム依存になるのか?

 

詳しい説明は、魔法ことばベーシック講座で行っていますが、カンタンに言うと、3次元が2次元に負けているから依存になるのです。

つまり、親、周りの大人が作る3次元の現実が、2次元よりつまらなくて、子供たちを満たしていないということです。

 

だから、戦うべき相手は、スマホでもゲームでもネットでもありません。

戦うべき相手を間違えていると、永遠に不毛な戦いから抜け出ることができません。

 

なぜ、3次元の世界が満たされず、つまらないものなのか?

つまらないというよりは、子供にとって不安で、直接関わりたくない世界なのです。

だから2次元を取り上げたとしても、3次元がつまらないことには変わりはありません。

 

ゲーム依存、ネット依存への4つの対応

このような現実から、私は親御様にゲーム依存、ネット依存の対応として、以下の4つをアドバイスしています。

 

1 ゲームやネットの制限等は一切やめる、やりたいだけやらせる

2 子供を見ているときに湧き上がってくる不安をなくす

3 ゲームやネットが、勉強などよりも程度が低いものであるという優劣の考え方を改める

4 ホンモノ共感とプラス言葉を身につける

 

この4つの中で一番難しいのが不安をなくすことです。

そして実は、この不安をなくすことが最重要です。

 

なぜならば、不安があると、ゲームやネットの制限をなくすこともできないからです。

そして、親は不安があると、お子さんにホンモノ共感ができなくなるからです。

 

だから、お子さんは自分の気持ちを理解してもらえない、分かってもらえないと3次元の世界を辛く感じてしまうのです。

お子さんが2次元から3次元に戻ってくるには、お母さん、あなたが不安をなくし、ホンモノ共感をすることで、お子さんの気持ちを満たさねばならないのです。

 

不安の正体とは?!

不安をなくすには、不安の正体がわからねばなりません。

その不安の正体とは、「役立たず不安(見捨てられ不安)」です。

 

親の不安な妄想をたどっていくと大体このようになります。

 

ゲーム依存、ネット依存

→社会に適応できない子供になる

→誰からも相手にされない

→その子を育てた親も、まともに子育てもできない親だと思われる

→周囲から白い目で見られる

→誰からも相手にされなくなる

 

周囲の人間が、ゲーム依存、ネット依存の子を持つ親と関わるのを避けるという妄想に行き着くはずです。

これが周囲にいい影響を与えないので、誰からも相手にされないという「役立たず不安(見捨てられ不安)」です。

現実にはそんなことはありえませんが、多くの親はこれをまるで現実のことのように捉えています。

 

不安の根底にある歪んだ考え方

ここで大事なことは、子供がゲーム依存だろうがなんだろうが本当は関係なく、以下のような歪んだ考え方が根底にあることです。

 

・周囲にいい影響をあたえる子を育てなければいけない

・役に立つ子を育てなければならない

・役に立ついい親でなければいけない

 

この考え方を変えない限り、子供がどうであっても、問題を見つけ出し、あら探しをしてしまいます。

この考え方を今すぐなくしてください。

 

歪んだ考え方は、どこから生まれたのか?

それはほぼ全て、あなたとあなたの母親との関係から生まれています。

つまり不登校のお子さんの母親と祖母との関係です。

 

親と祖母との関わりの中で育てられてきた中で、役に立たねばならないという考え方が、埋め込まれてきたはずです。

まずそれを自分の人生を振り返って、どのように役に立とうとしてきたかを思い出してください。

そして、次になぜ役に立たなければならなかったのかという理由、目的をきちんと考えてください。

 

不登校のお子さんのゲーム依存、ネット依存という問題もそうですし、役立たず不安も、すべての問題には目的があります。

目的を理解すれば解決ができます。

しかし、理解しないまま、解決することは、ほぼ不可能です。

 

ここから先は少し難しくなりますが、このなぜ役に立たねばならなかったのかの目的が全てきちんとわかればその時点で、不登校は9割ぐらい解決と言ってもいいです。

あとはその目的を言葉で打ち消せばいいのです。

その目的は必ず間違っているので、間違いに気づけば、もうそんなことはしなくていいと打ち消すことができるのです。

 

向き合うべきは、子供のゲーム依存、ネット依存ではなく、お母さん、あなた自身の不安です。

親が抱いている不安を子供に払拭させようとするから、子供がおかしくなるのです。

お母さん、あなたの不安はあなたが払拭しなければなりません。

 

これが不安をなくす方法です。

 

ホンモノ共感とプラス言葉クイズ

さてここで前回のホンモノ共感とプラス言葉クイズについて、お伝えします。

3名の方から、以下のようなコメントをいただきました。

 

「私の考えるホンモノ共感は、どんなゲームしてるの?!とか何を見てるの?!など声かけをし、本人が楽しんでいるゲームや動画を親も一緒に楽しむことがよいかと思います。」

 

「ゲームをしてるとたのしいんだね。そんなに楽しめることがあるというのは、幸せなことだね。」

 

ネット依存の場合…「お薦めのアプリある?あったら、何か教えて!お母さんもやってみたい!」

 

このような回答をいただきました。

これらはすべて、場合によってはOKで、場合によってはダメになるはずです。

 

その理由は4つあります。

 

1 不登校で状態の悪いお子さんは、自分の2次元の世界に親に入ってこられたくない、誰にも見られたくないという拒否反応を示す子が多いからです。

2 楽しんでやっている子もいますが、別に楽しくてやっているんじゃない、これ以外できることがないからだとか、完璧主義でゲームをやっている場合あるからです。

3 親がゲームやネットの世界についていけないからです。

4 不登校の子の親は、子供に関する記憶を著しく失う傾向が強いからです。

 

これらは、実に多くの親御様からお聞きします。

特に一緒に楽しんであげたいけど、すでに(ゲームやネットの世界が)理解できないなど、子供の失望を招くかもしれません。

また、「この間言ったことを忘れている!」、「何回言ったら覚えるの!」などと、怒られた親御様は多いはずです。

 

これは不登校の解決を図る上で、かなり大きな障壁になります。

 

ゲームの世界やネットの世界は固有名詞や専門用語が多く、ただでさえ興味のない親は、子供が熱心に興味を持っていることの記憶をどんどん失っていきます。

これが親子の愛着関係を壊してしまいます。

だから、こういった4つの理由から、一緒になって楽しむと言うだけがホンモノ共感ではないのです。

 

では1つだけ私が考える正解をお伝えします。

 

「子供から求められた時は一緒に楽しむ、加わる。

そうでない時は、親は特に何も感じないようにするか、もしくは“この子は2次元に逃げざるをえない何かストレスがあるんだろうなあ”と共感する。」

 

これが私の考える正解です。

 

ネット依存やゲーム依存に対して、親が理解するというところまで、変わるのは本当に大変なのですが、先ほどの「役立たず不安」を見つめ直すことで、必ず変わらなければなりません。

大切なことはあなたが考えて、自分の腑に落とすことです。

 

ホンモノ共感とプラス言葉クイズ「ゲームやスマホへの課金」

そこでまたホンモノ共感とプラス言葉クイズです。

ゲームやスマホへの課金を子供は求めることがあると思います。

それに対して、どのようにホンモノ共感すればよいでしょうか?

 

あなたが考えるホンモノ共感とその理由をブログのコメント欄に残してください。

私のホンモノ共感の考え方を、皆さんが、腑に落ちて、そのとおりにホンモノ共感ができれば、お子さんは約1ヶ月か2ヶ月で、自発的にゲームやネットを手放して、適切にゲームやネットをする時間を自己管理できるようになります。

 

次回6/20(水)は、ゲームやネットが、勉強などよりも程度が低いものであるという優劣の考え方を改める方法とスマホ課金についてお伝えします。