こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

 

もうすでに、すべての学校で夏休みに入りましたね。

ゲームやネットを一日中ダラダラしているお子さんをみて、このような言葉をかけたことはありませんか?

 

「順番が違うでしょう」

 

「ゲームをやるなとは言わない。

でも、先にやるべきことをやってからじゃないの?」

 

「〇〇をダメだとは言わない。

でも、あなたは先にやるべきことがあるでしょ。

筋を通しなさい。」

 

実は、こういった言葉を何気なくお子さんにかけた親御様は多くいらっしゃるはずです。

 

この言葉によって、お子さんは正しい判断ができるようになるでしょうか?

筋を通せるお子さんになるでしょうか?

 

いいえ、実態は違います。

 

この言葉をかけつづけると、親御様の思いとは反対に、お子さんはどんどん悪化していきます。

 

お子さんはどのようになっていくのか?

実は、お子さんは、勉強や宿題がどんどん手につかなくなっていきます。

いろいろなものごとに対して、どんどん手につかなくなっていくのです。

 

この理由はカンタンです。

 

親が子供を否定しているので、子供は自分の判断や意志に自信がなくなるからです。

何をどの順番で取り組んだら、否定されないのか?正しいのか?を子供は考えだします。

 

当然ですが、正しさに100%の答えなどありません。

だから子供は結論をだせず、物事に取り組むことができなくなっていくのです。

 

そして、もう1つ厄介な問題が生じます。

 

厄介な問題は完璧主義です。

 

「ものごとに取り組む際に1から10まで、最初からすべて正しい順番で、最短で最善のやり方を考えなければならない。

もしそれができないなら、やる意味がない。

だから最初から手をつけない。」

 

このような完璧主義になってしまうのです。

 

不登校のお子様の少なく見積もっても、8割程度はこのような完璧主義が問題になっています。

 

完璧主義のすべての原因が、今日お伝えしたことのみであるといいませんが、かなり多くのケースで原因としての関与が強く疑われます。

 

そして問題なのは、親は、自分はいいことを言っている。

子供を正しい方向へ導くために役にたっていると思っており、問題意識が全くないということです。

 

「順番が違うでしょう。

今、それじゃあないでしょう。」

 

「ああ、なんで今、それやるのかなあ(嘆き)」

 

「あちゃー、それやっちゃったかあ。

ダメじゃん(嘆き、怒り、イライラ)」

 

このように勉強をはじめ、日常生活のありとあらゆる場面で、平気でバンバン言い続けている母親は大変多くいます。

 

言えば言うほど、当然、子供は自分の考えや判断に自信を失い、どんどん萎縮し、ものごとが手につかなくなっていくのです。

 

特に、親が考えるような子供がやるべきことについて、手がつかなくなっていきます。

 

しつこいようですが、この類の言葉は、親は正しいことを言っていると思っており、問題意識がないことが非常に問題なのです。

 

私がカウンセリングをしたケースで、お子さんの完璧主義と事態がなかなか改善しなかったケースがありました。

親御様のこのような言葉が原因だとわかるのに2年かかりました。

 

カウンセリングで、さんざん愛着やホンモノ共感、プラス言葉をお伝えし、否定をしない、共感する、安心を与えなさいと伝えていたのにも関わらず、お母さんにはこの言葉が否定であるとの認識が全くなかったのです。

 

そのお母さんは、愛着やホンモノ共感に対して、かなり意識が高かったにも関わらず、気づいていなかったのです。

 

親の無意識の口ぐせがもたらす悪影響

今、開催中の魔法ことばベーシック講座の第4期では、親の無意識の口ぐせを徹底的にチェックしています。

無意識ゆえに自覚できず、しかも子供への不登校解決への悪影響が強い、それがこの類の言葉の特徴なのです。

 

まずみなさんには、ものごとの順序へのこだわり、子供が何を考え、何を取り組むかについて、いちいちイライラしたり、直そうとしないことをお勧めします。

そこにこだわればこだわるほど、よくなるのではなく、お子さんの状態が悪化していくのです。

 

こういった親御様はものごとを長期で考えることができていないようです。

今、子供が間違った判断をしたとしても、それを認め、受け入れることで、子供の自己肯定感が育ち、いつか自立的に良い判断ができるようになると、どうしても思えないようです。

 

親御様の「役立たず不安」が強いために、自分が何とかして役に立つ存在になりたいから、子供のありとあらゆる間違いをみつけて、口出し、手出しをしてしまうのです。

直すべきは、子供の判断や行動ではなく、親御様の判断、行動、考え方のくせであり、「役立たず不安」なのです。

 

外部環境のせいにしないでください。

忙しいからものごとを効率的にやらないといけないからは言い訳にすぎません。

 

私がお伝えしていることは真実のみです。

取り入れれば、必ずお子さんがよくなります。頑張ってください。

 

今回の「順番が違う」の裏のメッセージも、「正しい順番、判断を考えろ!」となります。

だから、考えて、考えて、考えた結果、マイナスの可能性があるとシミュレーションがはじかれると、子供は一切やらなくなるのです。

前回、お伝えした「考えろ!」が引き起こす厄介な問題と全く同じになるのです。

 

ホンモノ共感とプラス言葉クイズ

前々回お出しした子供が全く動こうとしない、学校に行こうとしないに対しての再出題でした。

7名の方からご回答をいただきました。ありがとうございます。

 

前回とはみなさんの回答の雰囲気がずいぶん変わりました。

だいぶよくなったように思えます。

 

少しだけ気になることがあります。

全員ではありませんが、ほんの数名の方に「ジャッジ」のにおいがします。

 

「ジャッジ」とはもちろん判断であり、審判のことです。

 

学校いかないこと、休むことがいいのか悪いのかという「ジャッジ」です。

「ジャッジ」は親がやってはいけないことの典型の1つです。

 

これも魔法ことばベーシック講座でよくお伝えします。

「ジャッジ」をしてはいけない。

 

不登校の子の親、父親も母親もほとんどの人が「ジャッジ」が大好きなのです。

もちろんほとんどの親御様は、あなたは有罪であると審判をくだします。

 

先ほどの順番が違うも同じです。

学校へ行くか行かないかに対して、親が何かの価値基準や判断を設けることをしないように気をつけてください。

 

そして、多くのお母さんが、がんばった、疲れたという言葉を使っています。

実際そうなのかもしれませんし、そうではないかもしれません。

頑張って疲れたんだから休んでいいよだと、こんなお子さんもいるんです。

 

「おれは何も頑張っていない。

何も疲れていない。

本当に頑張っている奴らに対して、おれは失礼で恥ずかしい存在なんだ。」

 

こういった言葉をカウンセリングで、私は何人も何人ものお子さんから聞いたことがあります。

 

多くの親が頑張ることにとても高い価値基準をおいているからです。

それが「ジャッジ」なのです。

 

状況によっては、頑張って、疲れたという言葉はヒットすることもあるし、ヒットしないことも十分ありえるのです。

だから、もし私がわが子がこういう状態になって共感するならば、

 

「学校はいかなくていいし、休もう。」

 

このようにホンモノ共感をします。

理由は聞けるなら、聞きますし、聞けないのであれば、心の中で、このように思って、共感し続けます。

 

「まだ言えない不安、苦しみ、辛さがあるんだろうなあ。」

 

ある程度、さまざまな理由がはっきりしているなら、共感の言葉をみなさんのようになさってかまいません。

しかしもしわからないなら、「頑張ったんだね」などという言葉はかなり外す可能性がありますので、注意してください。

 

今日のホンモノ共感とプラス言葉クイズ

あなたのお子さんが、夏休みの宿題をすべきときに、1ページもやらないうちから、疲れた、だるいといって、スマホをいじりだし、ゲームをやりだしました。

 

あなたなら、何と言って共感しますか?

 

大事なのは小手先のテクニックではなく、お子さんの心に寄り添ってあげる姿勢です。

ホンモノ共感とプラス言葉のクイズで、それを考え、身につけていってください。

次回8/8(水)にブログにコメントいただいたものに、私のホンモノ共感の考え方をお伝えします。ぜひこの機会を活用してください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。